回復期リハビリ病院にやって来てリハビリを受けてはいるのですが、頭蓋骨は一部ない状態ですし、そして脳出血の原因AVM(脳動静脈奇形)の病変(ナイダスと言います)はまだ頭の中にある状態でリハビリをしているのです。(前回記事参照)

一応頭には専用のヘルメットをかぶって、頭蓋骨がないところをぶつけないようには気をつけています。
頭蓋骨を戻す骨入れという手術をして、落ち着いたら今度はガンマナイフで残りのナイダスを取り除くというプランになっていました。
ナイダスをそのままの状態にしておくということは、脳動脈瘤と同じように時限爆弾を頭に抱えたまま生活するような感じですかね。
手術や処置が控えているので、入院期間は伸びている状態。
そんな時に突然水頭症になってしまいました。ガーーーン!
水頭症とは脳室に髄液が過剰に溜まってしまったために脳を圧迫し、さまざまな症状を引き起こしてしまう疾患です。
しかも病院から連絡が来たわけでもなく、たまたま病院に行った際に「水頭症になっているようなので処置をしてもいいですか」と言われました。
一応連絡が欲しかったな・・・と思いつつ処置をお願いしました。
家族的にはこれ以上障害や後遺症が増えて欲しくないのです。
脳室に溜まった髄液を脳内から排出しなければならず、VPシャントという方法で処置を行いました。
頭の骨に小さな穴を開けてカテーテルを通し腹部に脳内の髄液を流すというような処置です。
VPシャントの手術自体はそんなに難しいことではなく、1時間くらいの処置だそうです。
水頭症も追加されさらにリハビリ期間は伸びています。
頭の中から腹部に伸びるカテーテルは10年以上経過した今もそのままで、頭を触ると「あーここにカテーテルあるな。意外と硬いな」と思わせるような物体です。異物なのに取り除かなくていいそうです。
たまに、CTを取ってカテーテルに詰まりがないかをみたりもしています。
色々なことがありショックなことも多いですが、地方の病院に遊びに毎週行くと少しづつ出来ることも増えて来ているような感じもあり嬉しくも思いました。
病院からはあれも必要、これも必要と言われることも多く色々買っていきました。
健常者のわたしには必要のないものばかりなので、こんなものが世の中にはあるんだなぁという感じでした。

例えばこちらの口腔ジェルも自分でも使ったことがなかったのですが、口の中が乾かないようにするものです。
胃ろうの場合は口から食事を摂取しないので、唾液の分泌が低下し気をつけないと口腔内に細菌が発生したり口内炎が出来たりしてしまうんです。

一つ一つ勉強していきました。そうか・・口から食べられないとそんなことが起こるのかと。
必要なものは病院内に売っていたりもするのですが、ものすごく高いので自分で安いサイトを探して買っていきます。

医療用の着圧靴下に関しては、病院で買うと倍以上もするのに、楽天やAmazonで買うと1500円でした。大変助かっていて今でも購入しています。
そんな夫ですが、気管切開をしていて話すことが出来ません。しかしスピーチカニューレというものを装着すると話すことが出来るという医療用の部品?のようなものがあるんです。
リハビリの先生がスピーチカニューレをつけて声を出す練習をしてみよう!というのでいいねいいね!とやってみることにしたんです。

早速つけてみたんです!リハビリの先生も「さあ!声を!出してみよう!」と言っています。しかし残念ながらまともな声が出ませんでした泣
そうです。夫は構音障害もありました。
どんどん判明していく高次脳機能障害・・・構音障害は高次脳機能障害ではないのですが、喉や口で言語音を作る筋肉の麻痺・機能低下による脳卒中の後遺症になります。
この時期は少しづつ回復している部分も多くありましたが、水頭症や構音障害、いつになったら頭の骨が入れられるのかなど不安なことも多かったです。
毎日本とインターネットを繰り返し見て、検索して将来の不安を感じていました。

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